「和菓子のアン」を読みました
坂木司さんの「和菓子のアン」を読みました。
デパ地下の和菓子売り場が舞台。
私自身は、和菓子はまあ好きな方ではあるものの、特別に好きってわけではないし興味もそんなにはない。どら焼きやお煎餅はよく食べても、ほかのものにはあまり縁がない。練り切りなどは、見た目が違うだけで味はどれも同じなのかと思っていたくらいだし。
でもここに出てくる上生菓子の説明を読んでいると、つくりの繊細さ、丁寧に考えられた素材と形、物語の豊かさに驚かされた。興味も湧いたので、次に食べる時にはちゃんと味わおうと思う。
登場人物たちのキャラが立っていて、楽しく読めた。アンちゃんの心の声がちょっと寒くて気になっちゃうことは何度かあったけど。
謎解きのような要素もありつつ、どの章も優しいラストで読み心地はやわらか。軽すぎず重すぎず。まさに和菓子みたい。
続編のタイトルを本屋さんで見た気がするから、探してみよう。