頭の中のあかない引き出し

毎日ちょっぴりシアワセを

「千年鬼」を読みました

西條奈加さんの「千年鬼」を読みました。

これよかったー。好き。

千年に渡り、鬼の芽を集める小鬼と黒鬼。なぜそれが必要なのか、徐々に理由がわかってくる。

最初から引き込まれた。
人間と出会い、過去世を見せ、最後に鬼の芽を回収する。しばらくそのパターンが繰り返されるけれど、まったく飽きなかった。つらさを抱えた人間の心の危うさにハラハラするし、乗り越えた先の結果に安堵する。小鬼の健気さや、残酷な現実にも心が揺さぶられた。

後半は、民とのエピソード。展開がいちいちつらい。不憫でならないよ。でも救いはある。嫌じゃない終わり方。