頭の中のあかない引き出し

毎日ちょっぴりシアワセを

「驚愕遊園地」を読みました

アンソロジー「驚愕遊園地 最新ベスト・ミステリー」を読みました。

2013年出版の本なので、今から見れば『最新』でもないけれど。

ラインナップが豪華で読む前からワクワクしてしまった。赤川次郎芦辺拓有栖川有栖、伊与原新、大崎梢恩田陸、大門剛明、辻村深月鳥飼否宇西澤保彦初野晴東川篤哉東野圭吾麻耶雄嵩米澤穂信

でもこの本、なかなか読み終わらなかった! 久しぶりに二段組になっている本を読んだからなのか、ページ数が多かったからなのか、新学期関連で日常がバタバタしていたからなのか…。2週間近くかかったかも。

読み始めてすぐに吸い込まれるように没頭できる作品もあれば、なかなか入り込めずちっとも集中できない作品もあった。

赤川次郎「呪いの特売」
王道正統派って感じ。安心して楽しめた。でも、最後は何だか急に解決したなーという印象。

芦辺拓「黒い密室 続・薔薇荘殺人事件」
一番ぴんと来なかった。鮎川哲也作品のパスティーシュと書いてあったけれど、鮎川哲也作品を読んだことがないからかな。

有栖川有栖「四分間では短すぎる」
ちょっとした出来事をネタに推理を広げて話し合う様子が楽しい。派手なことは起こらないけど面白かった。

伊与原新「梟のシエスタ
普通に読めたけど、特別な面白さは感じなかった。

大崎梢「君の歌」
真相の部分はちょっと現実味に欠けるかなと思ったけれど、出てくるいろいろな推理を楽しんだ。仰げば尊しは1番しか記憶ないや。

恩田陸「思い違い」
何となく『ドミノ』を思い出した。人が多く出てくる感じがあったからかも。するする読めたけれど、あまり印象に残らなかった。

大門剛明「カミソリ狐」
さらっと読んで、噛みしめることなく終わっちゃった感じ。映像で見たら面白そう。

辻村深月「美弥谷団地の逃亡者」
ちょっと感傷的な話なのかなと思いきや、そんな展開になるとは。読み終えたあとしばらく思い返してしまった。

鳥飼否宇「呻き淵」
ホラーと思って少しドキドキして読んでいたら、意外な結末。ダークで好き。

西澤保彦「対の住処」
この作品もそうだけど、西澤さんの作品は、出てくる名字や地名が難しくていつも苦労してしまう(笑)。でも面白かった。人間関係って複雑!

初野晴「シレネッタの丘」
不思議な世界観。キレイだけどおぞましさもある。すごく面白いと感じたわけではないんだけど、クセになるテイストかもしれない。

東川篤哉「烏賊神家の一族の殺人」
コミカルで楽しめた。「謎解きはディナーのあとで」を読んだ時にはあまり面白いと思えなかったんだけど、こういう風に軽くて笑いの要素が入っている作風もいいなと思った。でも最後に『流平くん』っていうのが急に出てきて何者かわからず、誰よ!? ってなった。シリーズ物から抜粋だとこういうとこ残念だね。

東野圭吾「クリスマスミステリ」
さすが東野圭吾さん。読みやすいやら面白いやら。でも前にこの作品、読んだことあったかも。ところどころ記憶がつつかれる感じあった。

麻耶雄嵩「おみくじと紙切れ」
おそろしい呪いのような話からスタートするものの、論理的に展開していって楽しめた。ラスト、つぶやきのような一文も好き。

米澤穂信「913」
テンポが良く読みやすい。気楽な展開のようで緊張感もあり。面白かった。最後のセリフも、いいよねー。