頭の中のあかない引き出し

毎日ちょっぴりシアワセを

花の下にて春死なむ

花の下にて春死なむ
北森 鴻

おすすめ平均
面白くて美味しい。
こんな店の常連になりたい
読んでて無性にビールが飲みたくなりました。
おふくろの味噌汁のようなミステリー
味のある連作短編集

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こういうタイプのお話は好き。 人も死ぬし謎も解くんだけど、あまり血生臭くないしドロドロもしていない。 最後には何となく切ない気持ちや温かい気持ちが残ります。 加納朋子と同じニオイを感じてちょっと嬉しくなりました。 6編の連作が収録されていますが、どの作品にも「香菜里屋」というお店が出てきます。 そこのマスターはとても優しくて丁寧な人で、そのうえ頭がすごくきれるんです。 カウンターの中でお客さんたちの話を聞いているだけなのに、頭の中では既に謎を解いてしまっていたり。 そういう設定も好みなんですが、出てくるお料理がまた美味しそうなのですよ。 マスターがその日に入った食材で一品作って出してくれる場面があって、それがいちいち美味しそうなの。 訳のわからない名前がついていたり知らないソース名だったりすれば想像力も大して働きませんが、ここに出てくるものは、わかりやすい説明で描かれているのですごくイメージが湧いちゃうんです。 あー食べたい(笑)。 頑張れば自分でも作れるかも?って思うようなのもあったので、いつかチャレンジしてみたいな。 度数の違うビールが4種類置いてあるというのも気になるんですよね。 このお店、実在してないのかな〜。絶対行きたい! あ、そういえば、ところどころ少し読みにくい部分がありました。 セリフが続いて誰が言っているのかわかりにくかったり、表現がぴんと来なかったり。 最近あまり本を読んでなかったからかなー?