アンネの日記
先日「戦場のピアニスト」のDVDを観たら、何だか読み返したくなったので再読。
と言っても、読んだのは小学生くらいの頃だったので、ほとんど内容忘れてました。
そして、今回読んだのは彼の持っていた「アンネの日記」で、これはカットされていた部分を含んだ「完全版」と呼ばれる物のようです。
そのせいなのか、アンネに対して以前とは違った印象を受けました。
今まではアンネに対して、「隠れ家での辛い生活の中でも精一杯明るく生きていた少女」というイメージを持っていました。
それは間違ってはいなかったのだけれど、今回読んでみて、思ってたよりもずっといろいろなことを考えていたんだなーと・・・。
「完全版」でどの部分が増えたのかはわからないのだけれど、同居人に対しての批判や両親への想い、ペーターへの感情などの記述を読んだ時には、アンネってこんなに大人びていたんだ?と感じました。
中には、思い込みや勘違いもあると思う。
それでも、10代前半の少女が、閉鎖された空間の中でこれだけ冷静に物事を考え、自分を分析し自己を高めていこうとしていたというのには驚かされました。
日記は1944年の8月1日でぷっつりと終わっているのですが、後ろの解説に、その後のことが書いてありました。
あぁアンネはこうやって亡くなっていったのかと・・・。
生き延びていたならきっとジャーナリストになるという夢を叶えられただろうに。
死んだ後も生き続けるというアンネの望みがこの日記によって達成されているというということは救いかもしれないけれど、やっぱりこんな運命って悲しすぎる。
何だか遠い時代の出来事のように感じるけれど、たかだか60年前のこと。
今でも世界では戦争が起こっているし、いまだにあまり変わってないのかもしれないね。
いつになったら戦争がない世の中になるんだろう?とふと思いました。