2013-10-28 木洩れ日に泳ぐ魚 読書感想文 木洩れ日に泳ぐ魚 (文春文庫)作者:恩田 陸発売日: 2010/11/10メディア: 文庫部屋の中にひと組の男女。別れを前に、夜通し話をするふたり。彼らの会話や心情がお互いの視点で交互に描かれ、真実が徐々に判明していく。話が展開するにつれミステリー色が強くなるけれど、最後に印象に残るのは、真実そのものではなく心の真実。ヒロとアキの弱さやずるさは、私の中にも存在しているから理解ができる。そこをわかっちゃう自分にちょっと居心地の悪さも感じるけれど。実は誰でも多かれ少なかれそういう部分を持っていて、何となく折り合いつけて生きてるのかなーなどと、変にしみじみしつつ読了。