2015-09-06 【第153回 芥川賞受賞作】火花 読書感想文 火花 (文春文庫)作者:又吉直樹発売日: 2017/02/10メディア: Kindle版割と最近読んだ「きことわ」(芥川賞受賞作)と比べて、なんて読みやすいんだ! というのが最初の印象。主人公の徳山は芸人さんなので、どうしても又吉さんと重ねて読んでしまった。語り口も似ている感じがして。徳山の人格、お笑いに対する姿勢や持論には、又吉さんのそれが大いに投影されているんだろうなと思う。徳山も、師匠の神谷さんも、不器用すぎて生きづらそう。でもだからこそ生み出せる笑いがあるのかもしれない。愛すべき不器用。静かながらも後半の展開には勢いがあって、物語としても楽しめた。