頭の中のあかない引き出し

毎日ちょっぴりシアワセを

「スモールワールズ」を読みました

一穂ミチさんの「スモールワールズ」を読みました。

ネオンテトラ、魔王の帰還、ピクニック、花うた、愛を適量、式日、の6篇。

これはねーー。好きだな。味わい深くてじわじわ心に残るストーリーばかり。展開がジェットコースターってわけではないし、どちらかと言えば静かに進むんだけど、何だかどんどん読んでしまった。読後も余韻でページをパラパラしちゃう。怖い。切ない。

すべての物語に、驚きがあった。展開に驚いたり、別のお話とのつながりに驚いたり。面白かった。

ひとつひとつのお話は短いけれど、どの登場人物たちのことも好きになった。みんなちょっといびつというか、スマートじゃないというか。自分の心を持て余していたり、もがいたりしている感じはあるんだけど。そこがいいのかな。