「方舟は冬の国へ」を読みました
西澤保彦さんの「方舟は冬の国へ」を読みました。
表紙がほんわかした感じだったので、そういう内容をイメージしていたら…。まったく違った(笑)。
仕事を辞めた無職の男性が主人公。彼が、見知らぬ男に不思議な仕事を依頼されるところから物語がスタート。主人公は初めて会う二人と、家族のふりをして1ヶ月を過ごすことになる。
ぎこちなかった家族が日に日に心ほぐれてくる様子に、こちらも少しずつ応援するような気持ちになった。
しかし途中からは、思わぬ展開、思わぬ方向性に。突飛な内容ではあるんだけど、もしかしたらこういうことが起こり得る可能性もこの世界にはあるのかも〜と思わせられるストーリー。
『あ、そういう感じのお話?』と思いながらも、面白くてほとんど一気に読んでしまった。
和人と栄子が身の上話のような会話をする場面、けっこう好きで印象に残ってる。栄子は頭の回転が速くて明晰だなと思った。
終わり方も、好きな方。いい方にいろいろと想像した。