頭の中のあかない引き出し

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「おとぎ話の忘れ物」を読みました

小川洋子さん・樋上公実子さんの「おとぎ話の忘れ物」を読みました。

小川洋子さんが執筆した物語に樋上公実子さんが絵をつけたんだなと思いながら読んでいたんだけど、あとがきを読んでみると、どうやら逆。樋上公実子さんの絵に小川洋子さんが物語をつけたということらしい。

物語は、ずきん倶楽部、アリスという名前、人魚宝石職人の一生、愛されすぎた白鳥、の4篇。イラストは画題のついたもので23点。

それぞれのモチーフになっているのは、赤ずきん不思議の国のアリス、人魚姫、もうひとつは何だろ?白鳥の王子なのか白鳥の湖なのか、イラストから考えると特にモチーフはないのか…。
まったく別のお話になっているものがほとんど。人魚姫は少しなぞられているけど。

もれなく展開がダーク。グロさもある。でもなんか品があるし、おとぎ話な感じも失われてないんだよねー。イラストの印象も同じく。絵の中に物語が詰まってる感じした。配色もステキ。


どれも外国が舞台のお話だなーと思って読んでいたんだけど、『蟻の巣…?』って困惑した。実は日本人なのかな。そのあたりもおとぎ話ってことかな。


図書館パートも含めて全部が面白かった。おとぎ話と画集を一緒に楽しんだ気持ち。
すごく好き。