頭の中のあかない引き出し

毎日ちょっぴりシアワセを

チミモーリョーの町―クロイヌ家具店・続篇

『クロイヌ家具店』の感想を書く時に続篇が出ていると知ったので、続けて読んでみた。 あれから数年後という設定。主人公だったナナホシ・モエルが今回も主人公。 この本は怖いよー! 児童書の域を完全に超えてる感じ。 『クロイヌ家具店』も怖さはあったけど、まだファンタジーっぽい部分もあった。だけどこの『チミモーリョーの町』はもはやホラーだ。 初版が2007年だから、きっと最近に書かれたのだと思う。現代を風刺しているような魑魅魍魎たちが次々と出てくる。そして容赦のない展開。おそろしい。 町や登場人物の名前はファンタジーっぽいだけに何だか余計に冷え冷えとした怖さを感じた。 途中でやめられず、一気に読んだ。面白い。でも怖い。小学生とかが読んだら夜眠れなくなっちゃうかもしれないなあと思った。私も、寝る前に読んだら何だか気が高ぶってなかなか眠れなかったもの。 読み終えた後も、強く心に残る本。イマドキの子や今後イマドキを担う子たちが読んで、怖がりながらも何かを感じてくれるといいなと思った。そんな1冊。