頭の中のあかない引き出し

毎日ちょっぴりシアワセを

わくらば日記

主人公「ワッコ」が、人や物の過去を見ることができる力を持つ「姉さま」にまつわる思い出を語る、というかたちで話が進んでいく。
語り口は穏やかだけれど事件は重いものが多く、登場人物を待つあまりよくない未来について何となく予告しながら話が進むので、のほほんとした気持ちでは読んでいられなかった。でも主人公たちは優しい。彼らの言動に気持ちが温かくなったり、起こる出来事に心が締め付けられたり。相反する感情と共に読み終えたという感じ。独特の雰囲気があった。好きだけど好きじゃない、でもやっぱり好き…ってそんな感じ。