頭の中のあかない引き出し

毎日ちょっぴりシアワセを

「彼らは世界にはなればなれに立っている」を読みました

太田愛さんの「彼らは世界にはなればなれに立っている」を読みました。

「犯罪者」シリーズとはだいぶ違うというのは読書ともだちから聞いていたのだけど…思った以上に違って驚いた。完全に別ジャンル。

そしてなかなかに読みづらかった!(笑) 和訳された外国の物語を読んでいる感じだった。登場人物たちの名前が外国っぽかったからというのもあるとは思うけれど、それ抜きにしても、言い回しや雰囲気が海外のそれに思えた。

残りあと三分の一くらいになって、ようやく入り込めた。前半は長く感じたなー。後半は割と夢中で読んだ。

出てくる人たちは魅力あるんだけど、そのほとんどが嫌な目に遭ってしまうのでつらい。ストーリーも、何だかずっと不穏でずっと暗くてあまり救いもないので、読んでいて楽しい気分にはなれなかった。

ラストは少し光が見えるような気配もあったかな。

最初は淡々と、途中でミステリー要素が出てきたかと思ったら、そのあとファンタジーな展開になったから何だこれ?と少し戸惑ってしまった。

遠い異国、架空の世界のお話のように描かれているけれど、その実情は現実の世界でも起こっていること。知らないうちに世界は腐る。
すごく伝わったけれど、いかんせんとっつきにくかった。