「五十坂家の百年」を読みました
斉木香津さんの「五十坂家(いさかけ)の百年」を読みました。
文章は淡々としていて、登場人物たちの感情も、描かれてはいるけれど抑えめ。
どんなことがあったのかは序章で何となく知らされるので、それがいつどんな風に起こるのかと気にしつつ読んだ。
第一章は、約百年前のできごとと現在のパートが交互に繰り返される。第二章は、数十年前のできごとと、現在のパート。これらがどうつながっていくのかなというところにも興味が湧いたし、なにげない日常を記すような語り口なのにけっこうすごい展開があるので、目が離せなかった。
アゴタ・クリストフさんの「悪童日記」を読んでいた時に近い感覚があった。
静かに驚き続けながら最後まで読み終えた。好きなテイスト。面白かった。