頭の中のあかない引き出し

毎日ちょっぴりシアワセを

「雀蜂」を読みました

雀蜂 (角川ホラー文庫)

雀蜂 (角川ホラー文庫)

貴志祐介さんの「雀蜂」を読みました。

この本を手にとるきっかけになったのは、我が家の長女。長女はいつの頃からか蜂をとても怖がっていて、怖がりすぎるあまり図書館で蜂の本をたくさん借りて読み漁り、結果やけに蜂のことに詳しくなったというエピソードの持ち主。そんな長女の影響で、私も「雀蜂」というタイトルについつい反応してしまったのでした。

舞台は八ヶ岳南麓に建つ山荘。そこで目が覚めた主人公は、11月も下旬だというのにスズメバチに襲われる。しかも次から次へと。他にも、妻がいなくなっている、携帯電話が見当たらない、など不審な点も多く、何者かが仕組んだ罠なのではないかと疑う。しかしとにかく、蜂の魔の手から生き延びることを決意する。

逃げるにしろ闘うにしろ、相手が蜂なので行動が読みづらい。スズメバチは毒針を持っているので、闇雲に動くわけにもいかない。絶対に刺されてはいけないというプレッシャーがありながらの闘いなので、緊迫感があった。

主人公がこのピンチをどうやって切り抜けるのか、そもそも切り抜けることは可能なのか、緊張しながら読んだ。

誰の仕業なのかという点についても、話が進むにつれて明らかになってくる。最後には予想しなかった展開もあり、意外で面白かった。

でも最高に面白い! と言えるほどの興奮はなく、割とササーっと終わってしまった感じかな。