「失はれる物語」を読みました
乙一さんの「失はれる物語」を読みました。
短編が8編。Calling You、失はれる物語、傷、手を握る泥棒の物語、しあわせは子猫のかたち、ボクの賢いパンツくん、マリアの指、ウソカノ。
100ページを超えるものもあれば4ページ弱しかないものもあり、方向性は様々。でもどの作品でも共通して、何かが『失はれる』。
中には、失われるものが大きすぎてつらく切ない気持ちになるお話もあったけれど、失ったままのほったらかしで終わらないのがよかった。程度の差はあれ、そこには救いがあった。
「Calling You」は途中、『あ、これはこうなるのでは?』と予想がついた箇所があったのだけれど、全然違ってた(笑)。乙一さんがそんな安直な方にいくはずないかーと納得したのでした。
「マリアの指」はあまりピンとこなかったかなー。でもどの物語にも心が動かされる場面があったように思う。面白かった。