頭の中のあかない引き出し

毎日ちょっぴりシアワセを

「男役」を読みました

中山可穂さんの「男役」を読みました。

借り本。

舞台は宝塚歌劇団
私は詳しくはないものの、去年、DVDで何作か観て用語や雰囲気はある程度わかっている状態で読んだので、状況は想像しやすかった。

DVDを貸してくれたのは宝塚を愛する先輩で、ひとつの作品のために皆がどれだけ心血を注いでいるかを何度も語ってくれていたのだけれど、この作品を読んで『ああ本当にそうなんだなあ』と、より実感できた。

たくさんの人の情熱と想いが込められた舞台。ひかるやほかの出演者たちだけでなく、周りで見守るひとたち、家族、観客、みんなの念が強くて濃い。これも、素晴らしい舞台のひとつの要素になっているのかも。

ファントムさんという存在は現実にはいない(はずだ)けれど、いてもおかしくないように感じた。一度宝塚にかかわったら、きっともう離れられない。心も体も宝塚に捧げずにはいられないんだろう。すごい世界だな、宝塚って。

ひかるが健気に頑張っていて、この舞台を実際に観たいなーと思ってしまった。作品は三部作のようだから、ひかるがトップになる姿も読めるといいな。

後半は切なかった。ファントムさんもチャメさんもパッパさんも。引き際が本当に美しいけれど、ただただ切ない。

 

10ベージ3行目
『アドリブではすみれコードをたびたび無視したが、』→『すみれは』?
それとも、○○コードという言い方があるのかな