頭の中のあかない引き出し

毎日ちょっぴりシアワセを

ぼくは明日、昨日のきみとデートする

設定でもう勝利だと思う。理解した時には驚いたし、読了後そのまま読み返した。

この時の気持ちはどうだったのか、この後はどう過ごしていくのか、などいろいろ想像して長いこと余韻に浸ってしまった。一番いい時期に、彼女がつらすぎないだろうか。切ないにも程がある。でももしかしたら、私でも、幸せをあげることを最優先に考えるのかもしれない。

『ん?』と思う部分はあったし、文章の今っぽくて軽い部分もやや気になったけれど、読後の余韻で大満足。とは言え、設定模倣疑惑があるようなので、元と言われている作品も読んでみます!

彼女がその名を知らない鳥たち

なかなか入り込めず、別の本に浮気すること2回。何とか読了。

主人公が過去を思い出す時以外、ずっと現在進行形の文体。そこは面白いと思ったけれど、少し単調に感じた。細かい描写が多いこともあり、何度も睡魔に襲われてしまった。

どこか弱くて嘘つきな登場人物たちの中にあっては、陣治が一番強くて正直でピュアなのかも。ラストは、『それ選ぶの?』という衝撃。未来は暗そう。そのせいか、ずっとつまらないと思って読んでいたのに意外と長く余韻を楽しめた。タイトルの意味は、よくわからない。愛なのか幸せなのか記憶なのか??

記憶屋

記憶屋 (角川ホラー文庫)

記憶屋 (角川ホラー文庫)

いやーこういうの好きだわーーー。タイトル買い。角川ホラー文庫すっごく久しぶりだからどうだろうと思ったけど、面白かった。

ホラーといっても、そこはかとないおそろしさ。でもじわじわ来る。たまらん!そして切ない。みんな自信なんかなくて、それでもその時の精一杯で考えて決断をしているのがよくわかった。何が正解かは、わからない。それは記憶屋にも。
自分だったらどうするかなどと考えさせられる面もありつつ、物語としての展開も好みだった。次は願いが叶うといいなと思う。

ねこ背は治る! ──知るだけで体が改善する「4つの意識」

ビジュアル版 ねこ背は治る! ──姿勢が変わると人生も変わる!

ビジュアル版 ねこ背は治る! ──姿勢が変わると人生も変わる!

  • 作者:小池 義孝
  • 発売日: 2012/06/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

長女のねこ背がひどいので、プライム月1冊無料を使って読んでみた。あまりぴんとこなさそうな内容もあったので、かなり飛ばし読みで読了。立ち方と肩甲骨についての部分がとても参考になった。

とても参考になった。

悪の教典 (上)

悪の教典(上) (文春文庫)

悪の教典(上) (文春文庫)

共感能力がない相手というのは、恐ろしい。目をつけられたら最後、殺さない方が得だとか、殺したら損するとか、そういう判断をしてもらわない限りは殺されてしまう。こわー。

でもまだ上巻なので、蓮実の過去や本性がやっとわかってきたという程度。下巻、蓮実がどこまで突っ走ってくれるかなーとちょっと楽しみ。

レインツリーの国

レインツリーの国 (新潮文庫)

レインツリーの国 (新潮文庫)

  • 作者:浩, 有川
  • 発売日: 2009/06/27
  • メディア: 文庫
健聴者と聴覚障害者、確かにコミュニケーションは難しいのだろうと思うけれど、最終的には個人対個人、性格対性格なのだなあと、考えてみれば当たり前のことに気付かされた。自分に経験のない傷を本当には理解することができなくても、想像して思い遣ることはできる。障害の有無にかかわらず。わかってもらえるわけがないと閉ざさず、お互いに歩み寄れたらいい。単なる恋愛小説ではなかったけれど、悩みや苦しみは恋愛小説のそれだった。

レインツリーの国は、つくれる。あと、内乱にどんな風に出てきていたか再読して確認したいな。