頭の中のあかない引き出し

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夜のピクニック

夜のピクニック (新潮文庫)

恩田 陸
新潮社
文庫
ひとことで言えば『青春小説』ってやつなんだと思う。裏表紙にもそう書いてあるし。 青春物ってあまり好んでは読まないのだけど、これはすごく面白かった。すごく好き。本屋大賞受賞作っていうのも納得したよ。 舞台は、「歩行祭」という高校の伝統行事。 80キロを歩き通すのが目標で、朝の8時から翌朝の8時まで、休憩や仮眠は挟むもののほぼ歩きっぱなし。 このイベントが進んでいく中で、いろいろなエピソードが絡んでくる。時間的には24時間の話なのだけれど、かなり濃いのだ。 話が進むにつれどんどん引き込まれていくし、続きも気になって、途中からはページを早く進めたくて仕方なくなっていたほど。 誰かから逃げているわけでも、冒険しているわけでもないんだけどね。新鮮な感覚だった。恋愛恋愛してないのもいい。 読み終えた後もけっこう余韻に浸ってしまったよ。いつかまた読み返したくなると思う。 あと、戸田忍くんが断然好みだ。