頭の中のあかない引き出し

毎日ちょっぴりシアワセを

美亜へ贈る真珠 梶尾真治短篇傑作選 ロマンチック篇

短篇7つ、どれも面白い。後半の3つが特に好き。

先日読んだ「ぼくは明日〜」が、こちらに収録の「時尼に〜」の劣化コピーだという声を聞き、読んでみた。たしかに基本の設定は同じ。こちらの方が、こまかい設定も含めSFっぽい。淡々とした文章だけれど描写は丁寧で、読後も後を引く。壮大な環に思いを馳せてしまう。あちらは恋愛に重きが置かれていて、気持ちの動きが大切に描かれている感じ。設定は同じでも方向性は違って、どちらも面白かったしどちらも好き。設定をマネしていたとしても、「オマージュ」でいいんじゃないかな。