頭の中のあかない引き出し

毎日ちょっぴりシアワセを

「スタフ staph」を読みました

道尾秀介さんの「スタフ staph」を読みました。

スタフ staph (文春文庫)

スタフ staph (文春文庫)

 

 

面白かったー! こんな勢いで読める本を求めてた。なんか、激しい展開ではないのに先が猛烈に気になって、ぐいぐい読んでしまった。ちょこちょこと展開があり続けるからなのか、主人公の気持ちがわかりやすく伝わってくるからなのか、とにかく早く先へ早く先へと読み続けた。ずっとちょっとドキドキしてた。

あまり小難しいことばを使っていないから、わかりやすい。新鮮な表現や比喩があるのも楽しかった。

人は嘘をつくし、弱いし、自分の良いように動く。つらすぎることには無意識で感情に蓋をする。そして、どうにか折り合いつけて生きていく。
人間ってきっとみんなそうだし、そこが愛すべきところでもあるよねえ、なんて思ったりして!
物語自体も惹きつけられたけれど、最後にはそういうふうに思える作品だった。

タイトルのスタフ、どういう意味かなと思って調べたら、あ、そこから取ったんだね〜ってちょっと面白かった。でもいろいろと象徴している感じもして、納得。